弁護士生活52年、79歳。「自分への最後のプレゼント」との思いを込めて、初めて1ケ月の長期休暇を取り、フランス旅行を楽しんだ。目的は「フランスの田舎を楽しむ」。
一人旅。妻を誘ったが「フランス語も話せないのに!」とにべもなく拒絶された。何度も海外旅行をしたが、一人旅は初めて。万が一のことを考えて、密かに遺言書をしたためて出発。TGVとレンタカーを利用しての地方めぐり。ロワール、ボルドー、バスク地域、南西部、プロバンス、ブルゴーニュ、最後にパリ。
頼みの綱はスマホ。沖縄の息子の遠隔指導を得ながら、翻訳・マップ機能を利用しての旅。改めて、現在のスマホ機能のすばらしさを実感。
フランスで有名な「小さな、美しい村」を訪ね、心行くまで「自分の時間」を満喫。レンタカー利用は今度で4回目。街では歩き。楽しみは休憩時のエスプレッソと地元のお菓子。ぼーっと、景色を眺めながら、味わうひとときは最高。そんな時思うのは「日本人はなんと働きすぎなのか」という実感。
笑えるエピソードにもふんだんに出会いながら、楽しんで旅行を終えた。民主的弁護士として「使命」を自覚しながら走り続けてきた52年間。振り返って悔いはない。家族への感謝を込めながらの最後の「フランス旅行」だった。
弁護士新垣 勉
